裂肛(レッコウ)(切れ痔)

裂肛(切れ痔)とは

切れ痔とよばれ、肛門上皮にできた裂け傷のことです。

主な原因は便秘や肛門の狭窄等です。まれに、特殊な大腸の病気が原因でなることもあります。

特徴的な症状は排便時や排便後の痛みで、出血を伴うことが多いのですが、慢性化したものでは出血は少なく、強い痛みがあります。裂ける部位は、ほとんど肛門の後方(60~80%)で、前方がつぎに多く(10~20%)、側方は少数です。自然に治ったり再発したりすることがありますが、繰り返すと肛門がますます狭くなり悪化します。近くに肛門肥大乳頭や(見張り)イボを伴うこともあります。(下図)

肛門上皮は痛みに敏感で、痛みを感じない直腸の粘膜とは違うものです。

硬い便が通ると簡単に傷ついてしまいます。通常、浅い傷はすぐに治ってしまいますが、便秘症で硬い便が続いたり、肛門が狭い場合は傷が治りにくく、さらに悪化します。しかも排便時の痛みの恐怖のために、便を我慢したりすると、便はさらに硬くなり、ひどいことになります。

痔核・痔瘻と異なり、20才代の女性に多くみられます。

治療は、初期のものは便通の改善と座剤、軟膏の使用、肛門を清潔に保つことで治ります。しかし、肥大乳頭や見張りイボを伴うものでは、手術の必要があります。

裂肛(レッコウ)(切レ痔)

手術療法は以下のものがあります。

側方内括約筋切開術

 

内括約筋の一部を側方(左右のいずれか)で切開して、狭くなっている肛門を少し拡げます。内括約筋の一部を切開しても、肛門の締まりがなくなって便がタレ流しになったりすることはありません。

側方内括約筋切開術

裂肛切除と側方内括約筋切開術

裂肛を肥大乳頭や見張りイボとともに切除し、側方で内括約筋の一部を切開し肛門を拡げて治療します。

裂肛切除と皮膚移動術

 

裂肛を切除し、切除後の創(傷)を、近くの皮膚と縫合(縫い合わせ)して、その皮膚の一部に減張切開(皮膚が肛門に寄りやすくするために切開する)を行い、皮膚を移動します。(下図)

裂肛切除と皮膚移動術

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