痔の日帰り手術

かなり前より欧米では常識のことです。今ではわが国でも広く普及してきました。

日帰り手術の方が、入院手術するよりむしろ楽なことが多いのです。痔の手術では、術後に体は元気であり、呼吸、脈拍、血圧等の特別な管理は不要です。手術翌日からの点滴等の必要もありません。

しかも最近では、手術方法の改善、手術器具や手術時に使用する糸や止血材の改良、薬の進歩によって、術後の出血や痛みも少なくなり、術後をベッド上で安静にしている必要もありません。

術後を家族と安心して一緒にいられる日帰り手術が、生活を拘束される不自由で不便な入院よりも明らかに楽であり、よけいな入院費もかかりません。自分の好きな食事で、好きな時間に寝て、好きな時間に起きられ、入浴も自由で、身の回りの必要なものがすべてある自宅療養は、なによりも楽といえるでしょう。飲酒も少量であれば、翌日からは問題ありません。

手術の費用は、自己負担分が1万円~4万円前後です。
当院での痔の手術は、すべて日帰り手術であり、すべて入院不要です。
術後は1日24時間、いつでも主治医と連絡がとれるシステムになっており、きわめて安心です。

日帰り手術の方法

手術の時の患者さんの体位は、肛門診察時と同じ、右側臥位(右を下にして横になる)で、両下肢を屈曲させた状態です(Abelの体位)。
使用する麻酔は、簡便安全な鎮痛剤と鎮静剤の静脈注射および局所麻酔です。
脊椎麻酔(背中から脊髄腔に針を刺して行う麻酔)は行いません。
脊椎麻酔では、麻酔後の頭痛、尿閉(おしっこが出なくなること)、下肢の麻痺、時には脊髄炎、脳炎が起こる危険性があり、当院では使用しません。
手術方法は、基本的には入院して行う手術と同じですが、根治性(完全に治すこと)を十分に保った上で、術後出血が起こりにくい、術後創部痛の少ない方法を選択することが大切です。

日帰り手術の方法

当院で痔の日帰り手術を行う場合の手術方法は主に以下のようになります。

  1. 痔核(イボ痔) 結紮切除半閉鎖手術
  2. 痔瘻(アナ痔) 瘻管切開開放手術
    瘻管部分切開開放手術
    括約筋温存手術
    1次口閉鎖手術
  3. 裂肛(切レ痔) 側方皮下内括約筋切開手術
    裂肛切除および側方内括約筋切開手術
    裂肛切除と皮膚移動術

日帰り手術を受ける時の注意

日帰り手術は、従来入院して行っていた手術方法と基本的には同じことを、より的確・丁寧・安全に行います。従って、術後の自宅療養は必要です。

現在では、痔の手術は痔核(イボ痔)でも痔瘻(アナ痔)でも、ほとんどすべて日帰り手術で治療できます。また、裂肛(切れ痔)や血栓性外痔核、肛門周囲膿瘍等の手術や処置は、従来、外来通院で行われるものであり、入院不要であることはいうまでもありません。

日帰り手術で治療できないものは、ごく少数の、例外的なものだけです。

他院で、「痔がたくさんあるから、痔が大きいから、進行した痔だから、入院しないと手術できない」等といわれた患者さんが、よく来院されますが、現在までのところほとんど、日帰り手術で十分に治療でき、全員、満足されて治療を終了しております。

しかし、直腸肛門部癌やクローン病に合併した複雑な痔瘻、直腸脱で5cm以上脱出するもの等は、専門病院へ早期に紹介します。
日帰り手術後の予定としては、術後数日~10日間位の自宅療養が必要です。家事・買物程度のことは翌日から可能ですが、排便時の痛みや、1日に何回も便に行きたい感じがあることが多く、お勤めの方は休養した方が良いでしょう。術後早期に勤務を開始すると、職場の周囲の人達にニコヤカにしていられないかもしれません。事務的な自営業の方でしたら手術翌日から仕事が可能な場合が多いです。

入浴は翌日から可能です。また、何よりも術後の痛みを和らげてくれるのは入浴です。運動や遠方の旅行は、術後3~4週間は控えてください。

通院は、術後1週間の間に1、2回、1週間後からは週に1回(2週間後、3週間後に1回ずつ)の来院となります。術後3週間頃にはかなり楽になり、通常それ以後は通院の必要はありません。しかし、傷が完治するのには1カ月半~2カ月かかります。

遠方より来院の場合

通院に 片道約2時間前後以上もかかる場合等は、ご希望があれば当院より徒歩数分の一流ホテルに宿泊して の治療も可能です。同ホテルとは提携しており、宿泊料金は割安となっております。当院に連絡して頂ければ宿泊の予約が出来ます。御自分で直接の予約も可能です。ホテル宿泊に関する料金の支払いは全てホテルにて行っていただきます。
当院では手数料は一切頂いておりません。

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